ルーレットが重要な役割を果たす映画5選
ギャンブルは、アクションやスリラー、恋愛ドラマ、コメディと多様なジャンルの数多くの映画で取り上げられています。映画の世界ではカードゲームが最も頻繁に登場しますが、ルーレットも負けてはいません。
そうした映画では、有名な俳優の素晴らしい演技や物語のプロットだけではなく、登場人物がギャンブルに勝つために用いる戦略も楽しめる要素です。以下、ルーレットが重要な役割を果たす映画をいくつかご紹介したいと思います。
カサブランカ
この映画は、アメリカ人バー経営者のリックと彼の以前の恋人であるイルザの物語です。第二次世界大戦中のカサブランカが舞台で、テーマは愛と大義の相克です。
リックの店には、ナチスの将校や亡命者、犯罪者など様々な客がやって来ます。あるカップルがこの店にやって来てギャンブルを行う、印象的なルーレットのシーンがあります。女性は、彼女と夫が追っ手から逃れてアメリカに行けるように、自身の持てるすべてをたった1回のルーレットの勝負に賭けるのです。2人は22の番号に賭けて勝ち、必要なお金を得ました。この映画は1942年に公開され、作品賞、監督賞、脚本賞の3つのアカデミー賞を獲得しています。
007 ダイヤモンドは永遠に
ジェームス・ボンドと言えば、カジノのシーンがまず思い浮かぶほどギャンブルの似合うヒーローです。この映画では、ボンドはダイヤの密輸業者に扮し消失するダイヤモンドの行方を追います。その過程でボンドはいくつものカジノゲームをプレイしますが、ルーレットももちろんその1つです。重要な登場人物であるウィラード・ホワイトの邸宅で、ボンドは、ルーレットをプレイします。
他のジェームス・ボンドの映画同様、この1971年の作品も素晴らしいアクションスリラーです。因みに、ショーン・コネリーがボンド役を演じた最後の作品となりました。
ラン・ローラ・ラン
映画でルーレットに限らずカジノゲームをプレイするのは男性が多いのですが、素敵な例外も数多く有ります。この映画では、ローラという名前の女性がルーレットをプレイしお金を稼いで誘拐されたボーイフレンドの命を助けようとするのです。ローラは、たった100マルクのチップを22の番号に賭け、勝利します。
本作品のテーマはルーレットではありませんが、そのシーンではギャンブルにおける作戦の立て方を垣間見ることができます。このドイツのスリラー映画は1998年に公開され、ドイツ映画賞の複数部門や サンダンス映画祭 ワールドシネマ観客賞など、数多くの有名な賞を獲得しました。
幸福の条件
原作は常にその映画化作品に勝ると断言する人も多く存在しますが、この作品の場合はどうでしょうか。ジャック・エンゲルハードの小説を映画化した作品です。建築家の夫とデミ・ムーア演じる若い妻の物語です。2人は人生の逆転を賭けて持てるすべてをラスベガスのカジノでの勝負に託しますが、無情にもすべてを失ってしまいます。その後、妻に、ある裕福な男が、一夜を共に過ごすことを条件として大金を提供するという申し出をするのでした。
この映画は、特にフェミニストから、猛烈な批判を浴びることになりました。公開は1993年です。その年のゴールデンラズベリー賞の最低作品賞、最低助演男優賞、最低脚本賞の3部門を受賞しています。デミ・ムーア演じる妻の夫を演じたのはあの名優ロバート・レッドフォードです。
ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ
1988年公開のアメリカのコメディ映画です。2人の詐欺師が女性の相続人から50,000ドルをどちらが先に巻き上げられるかを競うという物語です。舞台は南フランスのコートダジュールで、カジノでのルーレットの勝負がストーリーを盛り上げます。騙し騙されしながら物語を展開させる2人の詐欺師が見事です。マイケル・ケインとスティーヴ・マーティンという2人の名優がその2人の詐欺師を演じています。
アクションは無く、スリラー的な要素もまったくありませんが、コメディとして非常に上質な映画です。この映画は後にブロードウェイミュージカルとしてリメイクされて、その後も日本を含む世界各地で様々なキャストで上演されています。その点から見ても、この映画のプロットがエンターテイメントとしてしっかりとしていることが明らかです。